美術館の活動の根幹には、優れた美術品の系統的な収集があります。愛知県美術館では20世紀の美術をテーマに作品を収集し、公開してきました。近年では、考古遺物から洋画、日本画、彫刻、茶道具など多岐にわたる作品を集めた木村定三氏旧蔵のコレクションをあわせて公開しています。こうした作品を多くの県民の皆様にご覧いただくため、愛知県美術館では1997年より毎年移動美術館を行っています。
開館30周年を迎えた豊橋市美術博物館を会場とする今回は、「ひかり・いろ・かたち」をテーマに、愛知県美術館のコレクションの中から、魅力的な名品の数々を一堂に紹介いたします。愛知県ゆかりの作家を含む日本の近代絵画や彫刻を中心に、海外作品や木村定三コレクションもあわせた74点によって「ひかり」「いろ」「かたち」の多様性をご覧いただきます。また、展覧会にあわせて、講演会、展示説明会、ロビーコンサートなど各種イベントも開催いたしますので、この機会に20世紀美術をあらためて振り返り、その豊かな表現世界をお楽しみいただければ幸いです。