横浜開港と同時に外国文化摂取の窓口となった神奈川県域には、現在も多くの近代洋風建築が遺り、全国各地にも明治・大正・昭和戦前期に建てられた歴史的建造物は数多くあり、近年こうした近代建築や近代化遺産(産業遺産)への関心が高まりを見せています。
本展では建築家・岡義男氏が描いた彩色立面図を中心に、現況写真や関係資料にもよりながら、まず「前期 神奈川県編」では、県内各地に遺るオフィスビルや住宅建築などを紹介します。
また、当館が、1904(明治37)年に横浜正金銀行本店として建てられ、重要文化財・史跡に指定されている日本を代表する銀行建築であることから、「後期 銀行建築編」では、同じく岡氏が描いた日本銀行本店など全国各地の銀行建築の彩色立面図とその関係資料を展示します。それぞれに個性的な120件の建物から、近代建築の魅力を感じ取っていただきたいと思います。