「もはや戦後ではない」〈昭和31年(1956)の「経済白書」〉といわれ、高度経済成長期の昭和30年代は戦後社会に一番活気があった時代であり、家電製品が生活に登場するなど、人々が明日への希望を持ち、輝いた時代といえます。現代社会は豊かになりましたが、一方で昔ながらの風俗や習慣、家族や近所のつながりは薄れつつあります。
この展覧会では、昭和30年代のくらしを身近な道具類を中心に紹介することによって、中高年の方々には子どもの頃の自分を思い出す機会に、子どもたちには当時の空気を感じてもらい、これからの社会を考えるきっかけとなればと思います。