芭蕉、西鶴、鬼貫、蕪村、そして子規、虚子、漱石……といった教科書でおなじみの人物の直筆作品を中心に柿衞文庫の所蔵する名品を展示いたします。
柿衞文庫は、江戸時代に銘酒醸造地として栄えた伊丹のゆたかな文化的風土のもと、伊丹市名誉市民で俳文学者の柿衞(かきもり)翁岡田利兵衞が収集した俳諧資料を中心とする文庫です。館蔵資料は、芭蕉直筆の「古池や」句短冊や、柿衞本『おくのほそ道』など約一万点を数え、日本の三大俳諧コレクションの一つと称されています。柿衞翁みずから「決して骨董趣味とか鑑賞用のものは求めず、すべて学術的に資料として役立つものを集める」と述べるように、当文庫の資料をもって、中世から近代に至るまでの俳諧の歴史を直筆でたどることができます。今回の小企画展では、芭蕉、西鶴、鬼貫、蕪村、そして子規、虚子、漱石……といった教科書でおなじみの人物の直筆作品を中心に展示いたします。「ことば文化都市伊丹」の柿衞文庫 ―「ことばの宝箱」―のなかから選ばれた名品を、心ゆくまでお楽しみください。