戦後日本画の革新を担った団体、創画会。その創立会員として活躍した菊地養之助(1908-2003)の画業を、生誕100年を機に振り返ります。
会津本郷(現在の会津美里町)に生まれた菊地は、川端画学校に学び、戦後は福島出身の洋画家・吉井忠らと日本アンデパンダン展に加わり、庶民のかざらない生活や母子を中心とした家族愛をテーマに、一貫して作品を描きました。それは声高ではありませんが、ヒューマニズムと詩情に満ちた世界とよんでいいでしょう。
この展覧会では、没後寄贈された作品を中心に40点あまりの作品により、永遠の母子像を求めた画家の魂の軌跡をたどります。