日本の古都、京都・奈良には今でも13ヶ寺の尼門跡が残っています。尼門跡とは皇族・公家など、高貴な女性の入寺によって営まれてきた独特な品格を持つ寺院で、わが国が世界に誇れる文化遺産です。これら尼門跡の開山・中興の尼僧たちの生活と信仰に焦点を当てながら、そこで培われ、伝えられた伝統文化を紹介します。古くは7、8世紀の時代の尼寺に始まり、江戸時代には皇室とのゆかりによる「御所文化」が育まれ、独特な宗教儀礼や信仰生活が形作られました。本展は、京都・奈良13尼門跡寺院(五十音順、敬称略、圓照寺・光照院・三時知恩寺・慈受院・大聖寺・中宮寺・曇華院・宝鏡寺・宝慈院・法華寺・本光院・林丘寺・霊鑑寺)に関連する作品、180余点にてその生活を紹介いたします。