江戸時代、身分の高い女性が使用した女乗物(おんなのりもの)や輿(こし)は、蒔絵や金工など時代の粋を集めてつくられ、まさに”動く御殿”とも呼ぶべき豪華なものでした。本展は、そうした女乗物を中心とした江戸時代の貴重な乗物を一堂に集めた、これまでに例のない展覧会です。
当時、貴人が乗った乗物の通行は、その所有者の権威を示すパレードの意味があり、身分によって、使うことのできる乗物の種類や仕様にも厳密な制限がありました。「乗物」を通じて、江戸という時代の一断面を浮き彫りにすることができるのです。
今回、2008年7月にアメリカで確認され話題となっている、天璋院篤姫が婚礼時に使用した乗物が、初公開となります。この機会に是非ご覧ください。
”珠玉(たま)”のように美しい女乗物の世界が会場でお待ちしております。