東京都現代美術館はブルームバーグL.P.のご協賛によって、若手作家の支援とアートへのアクセシビリティを広げることを目的とし、アジアパシフィックの若手アーティストに当館の展示室以外のスペースで大規模な作品を展示する機会を提供する「MOT×Bloombergパブリック・スペースプロジェクト」を実施しています。
2008年度は、岡田公彦の《AluminumLandscape》(9月28日までサンクンガーデンにて公開)に続く第2弾として、当館の拾いエントランス空間にルイーザ・ビュファルデチ(1969年、オーストラリア/メルボルン生)の作品、《いくつかの生地が作る国旗》プロジェクトを展示いたします。ビュファルデチは、私達の社会を分析する統計の数学に強い関心を寄せ、作品を発表してきました。例えば出生率や喫煙率などの統計は、きわめてプライベートな行為が数値に変換されて公的な「白書」などに記載されることで、それら無味乾燥に見える数値に潜む政治的な性格が鑑賞者のそれぞれの視点によって浮かび上がるような作品で注目を集めています。オーストラリア現代美術センターノアナ・シュヴァルツ・ギャラリーなどで作品を発表し、2009年にはシドニー現代美術館で日本人作家との2人展を行なう予定です。