「アーティスト・ファイル」展は、現在の─そしてこれからの─美術動向を、国立新美術館が独自の視点で切り取って、毎年定期的に紹介していく、展覧会プロジェクトです。特に決まったテーマを設けることなく、推薦する作家、紹介したい作家を持ち寄ったなかから、第2回目となる今回は9名の作家を選び出し、グループ展を構成しました。絵画、彫刻、インスタレーション、映像、写真と、9名の作家たちが用いる表現メディアは様々です。また、それぞれに扱っているテーマも異なっています。しかしながら、その作品からは、今日の社会や文化、政治的状況をふまえながら、自らの世界を真摯に追求しているアーティストのみが持つ、アクチュアリティを感じることができるのではないでしょうか。「アーティスト・ファイル」展は、現代にあって、多様化していく芸術表現の豊かさに触れる絶好の機会となることでしょう。