藍は世界各地で古くから用いられている植物染料です。蓼(たで)藍(あい)、琉球(りゅうきゅう)藍(あい)、インド藍、大(たい)青(せい)など地域によって使用する植物の種類や染色方法は異なりますが、堅牢であるため、多くは日常着の染料として広く親しまれてきました。藍染は、染料に浸す時間や回数によって濃淡を表すことができ、また、絞りや絣、ろうけつ染などの技法を用いることで、多様な表現ができます。本展では、日本の武家や庶民の服飾をはじめ、アジア、アフリカ、中米など約40ヶ国120点の表情豊かな藍染の数々を紹介します。