能登畠山氏は室町幕府で管領職を担った畠山氏の有力庶流で、応永15年(1408)に能登守護となった畠山満慶を初代として、天正5年(1577)に上杉謙信の攻撃で滅亡するまでの約170年間にわたって能登国を統治しました。
特に七代目当主畠山義総の頃はその全盛期で、義総の卓越した政治手腕に支えられて能登は約30年にわたって繁栄する一方で、義総自身文芸活動を盛んに行って「畠山文化」が華やかに展開、それは後に桃山画壇で大活躍する画家・長谷川等伯を生み出す土壌ともなりました。
さて、本年は能登畠山氏が誕生してちょうど600年の記念の年に当たります。そこで「能登畠山氏の文化」をテーマとして、現在石川県内に所蔵されている能登畠山氏に関する様々な作品や資料を紹介する企画展を、七尾城史資料館、石川県七尾美術館でそれぞれ開催いたします。
室町時代から戦国時代にかけての能登の領主として、また「畠山文化」の担い手として、能登の歴史を演出した能登畠山氏の足跡をご覧くださり、改めて郷土の歴史・文化に関心を持って頂ければ幸いです。