紙の原料である木のセンイは、『光合成』によって「太陽の光」と空気中の「二酸化炭素」と根から吸収する「水」からできているのです。
現在、地球温暖化の大きな原因である二酸化炭素を減らす方法は、光合成しかありません。森林は「二酸化炭素を吸収する」という表現をよく耳にしますが、二酸化炭素は木の成長、つまり、背が伸びる、枝を張る、幹が太るために使われ、木の中でセンイの形に作りかえられているのです。
木は一定の年齢になると成長速度がぐっと遅くなります。例えば、杉では30歳で遅くなり始め、70~80歳でほとんど止まり、ユーカリでは7~8歳で成長が遅くなります。成長が遅くなるということは、空気中の二酸化炭素を原料とすることができなくなってきたということ。ですから、木を切って新しく植林する方が二酸化炭素を多く使い、減らすことができます。切られた丸太は建材などに使われ、残った端材をチップにして紙の原料にします。紙は、空気中の二酸化炭素を貯えることによって、地球温暖化防止に貢献しているのです。
このようにして作られた紙をゴミとして燃やしてしまうと、また二酸化炭素に戻ってしまうので、紙をリサイクルすることが大切です。
この展示では、紙と地球温暖化の関係を中心に、「森のリサイクル」「紙のリサイクル」についてもご紹介します。エコ商品の代表“ダンボール”で作ったおもちゃや、クイズなどで遊べるコーナーもあります。展示室では皆さんの「エコ宣言」を募集します。ぜひ参加してください。