当館では2005年の夏以来3年振りの紹介となる「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」は、スロヴァキア共和国の首都ブラティスラヴァで2年に一度行われている絵本原画の国際コンペティションです。2007年の秋に開催された第21回展には、38の国から388人のイラストレーターが参加し、2,740点の原画と477冊の絵本が審査対象となりました。本展では、それらの中からグランプリをはじめとする受賞者11名と日本人18名の作品を中心にご紹介します。
ドイツのグランプリ作家アイナール・トゥルコウスキィは、デザイナーとして活動した後、大学でイラストレーションを学び、絵本作家としてはデビュー作での快挙となりました。金のりんご賞・金牌は、デンマーク、ポーランド、ロシア、スロヴェニア、イラン、ブラジルの各国から選ばれました。日本からは、現在、読者に広く親しまれている作家たちの原画作品が参加しています。
展示の後半では、初回から第20回展(2005年開催)までの40年間を振りかえり、歴代グランプリ作家とその仕事をご紹介します。記念すべき1967年の第1回展以来、日本からはあわせて3人のグランプリ作家が生まれています。原画ならではの迫力と、画面にこらされた創意工夫の数々をお楽しみください。