・・・魔法によって誕生した「横浜」・・・その移り変わりを「横浜浮世絵」にみる
「魔法使いの杖の一振りによって茸の生えた一寒村が一瞬にして国際港と化してしまった」―初代イギリス公使オールコックがこう書き記した通り、1859(安政6)年、半農半漁の小さな寒村に過ぎなかった横浜が世界に向けて開港し貿易を始めると、瞬く間にその様相は一変しました。外国人が移り住み、各国の商館やホテルなど洋館が立ち並ぶ街は、ハイカラな国際都市として日本中の注目を集めていきます。
当時の人々の新しいもの、珍奇なものへの好奇心によって生み出されたのが、「横浜浮世絵」です。本展では「横浜浮世絵」約80点を展覧し、日本人、外国人が入り乱れて活気づく、美しく、華やかな街の様子を、開港150周年を目前とする今によみがえらせます。また幕末から明治期の写真資料もあわせてご紹介し、横浜が開港によっていかに異国文化を受け入れ、急速に発展していったかご覧いただけることでしょう。