1990年、美術評論家の故・河北倫明氏が提唱した「両洋の眼」は、東洋の眼でもなければ、西洋の眼でもなく、両洋を貫く二つにして一つの総合的な人間の眼ということをテーマとしており、洋画・日本画といった技法の枠を取り払った自由な視点で楽しむことを目標としています。
その主旨にのっとって開催される本展は、著名な作家から新鋭の作家まで毎回さまざまな顔ぶれが揃い、最新の絵画界の動向を伺い知ることができます。
通算19回目を迎える本展は、当センターにとって2年振り8回目の開催となり、今回の「河北倫明賞」には、末永敏明、司修、豊島弘尚、福井江太郎の4名が選ばれ、特別出品2点を含む77作家77点の作品を展観します。素材や技法にとらわれず、作家と同じ視点で作品と向かい合うことで心に残る何かを見つけることができます。本展では、こうした鑑賞の楽しみ方もご提供できるものと確信しております。