イラストレーター、絵本作家として活躍する永田萠。カラーインクという日本ではまだ歴史の浅い画材を使いこなし、その特性である透明感のある美しい色彩と日本的な「ぼかし」の技法で独自の画風を作り出し、「カラーインクの魔術師」と呼ばれ、国内外を問わず広く親しまれています。その豊かな色彩を生かした作品に歯草花と無邪気にたわむれるかわいい妖精たちがたくさん登場します。
花の美しさは生命の輝きを感じさせ、小さな妖精は私たちの心を和ませ、夢を与えてくれます。苦しいときや悲しいとき、私たちを取り巻く自然が疲れた心を癒し活力を与えてくれるように、永田萠の描く絵からは、そんな柔らかなぬくもりを感じることができます。
本展では、新見市制3周年を記念し、30年を迎えた永田萠の画業を、初期のイラストから最新の絹絵まで、代表作を10年後との年代順に振り返ります。
花と妖精の画家・永田萠のファンタジックな夢の世界をどうぞお楽しみください。