この度photographers'galleryでは、写真家・瀬戸正人による新作写真展を開催いたします。瀬戸正人は自らが中心となって運営するギャラリー「PLACE M」(新宿)を拠点に活動を続け、これまでに東京に住む外国人の居室を撮影した「部屋:LivingRoom,Tokyo」、公園の芝生の上でくつろぐカップルを撮影した「picnic」や、台湾のビンロウ売りの女性を撮影した「Binran」など、人間を対象にした多くの写真を発表してきました。今回の展示では、自らのルーツともいえるバンコクへ再び向かい、風俗店のショーウィンドウとその中に立つ女性を撮影した、「Binran」に続く新作を発表いたします。 バンコクの風俗店の飾り窓を精密に描写した写真です。僕にとっての処女作「バンコク・ハノイ」から20年を経た今、再びバンコク、そしてハノイを新たな眼差しで見直したい。そして、新たな試みとして敢えてデジタルカメラで撮りました。写真の<神>が細部に宿っているのかどうか、確かめてみたいのです。 「SoapLand」......誰が名付けたのか、このシンプルな字列にこそ<神>が宿っている気もします。 瀬戸正人