竹喬美術館には、小野竹喬を中心とする国画創作協会(こくがそうさくきょうかい)関係の日本画家の書簡、また同じく国展の画家であり版画家でもあった森谷南人子(もりたになんじんし)の版画仲間との書簡など、多くの直筆絵手紙や書簡資料が所蔵されています。
かつての日本画家や洋画家は、日常の書簡を遣り取りする中で、季節の草花の絵や俳句、短歌などを添えることがありました。また創作版画たちの年賀状は多才な個性が発揮され、小画面ながら魅力に富むものです。
今回の展覧会では、これら絵手紙を主とする書簡と、国展の画家たち、創作版画家たち、そして彼らと交流のあった日本画家や洋画家たちの作品も併せて展示して、今日と全く異なるメディアによる相互交流の実態を探ります。