市域では江戸時代にはすでに養蚕や製糸に関する記録があり、早くから養蚕が盛んに行われていました。そうした記録を見ると、各家で作られていた繭や糸は主に売って現金を得るものであり、その点で農家の生活を支える重要な仕事でした。今回の企画展では、この地域の歴史や文化を考える上で欠かすことのできない養蚕・製糸の流れについて、地域のさまざまな動きや人々の生活との係わりの中でとらえていきます。また、特別陳列として、近世後期に描かれた養蚕錦絵を期間中展示替えをしながら公開しますので併せてご覧いただければと思います。なお、常設展示室内では関連展示として「久保田家と織物」を行っています。
<展示構成>
Ⅰ.養蚕の展開と地域社会
Ⅱ.養蚕技術と人々の生活
Ⅲ.養蚕を巡る地域の動き
Ⅳ.養蚕の信仰
Ⅴ.カイコのあんなこと・こんなこと
Ⅵ.特別陳列「養蚕錦絵~飯田コレクション~」
飯田孝氏が所蔵する代表的な養蚕錦絵を展示します。作品保護のため次の日程で展示替えを行います。
第1期:9月29日(土)~10月18日(木)
第2期:10月19日(金)~11月6日(火)
第3期:11月7日(水)~11月25日(日)