私は高校二年のときに写真に目覚め、同時に森山大道の写真に出会い衝撃を覚え、ますます写真の魅力にはまっていった。そこから同級生の友人を被写体にし、17歳のあどけない顔と、危うさを写真に残したくて撮影をした。同い年だから見せてくれる表情や、カメラの前だからこそ見せてくれる顔に魅了され、写真というものの色っぽさに惹かれてから、二年。19歳になったいまの私が撮った写真と、17歳の時に撮った写真を展示している。
たくさんのシャッターをきり、たくさんの失敗と、壁にぶつかりながら、写真のことが分かったり、分からなくなったりとの、繰り返しだった。しかし、こんな私に熱い視線を向けてくれる被写体の子がいたのだ。私の撮影技術も、ままならないなかで付き合ってくれ、レンズ越しに見つめあった時間は本物だとおもっている。
この写真展は私が20歳になるまえにどうしても開いておきたかった。いままで私が生きてきて、いかに人に支えられ、傷つけ、愛し、愛され、歩いて来たのかを、確認して心にとめておきたかったのだ。できる限り嘘はつきたくないし、できるかぎり、真っ直ぐに生きていく。ぶれながらも、惑わされ、けなされながらも、それでも前を向き続けたい。たくさんの苦しみと、切なさと、大人になってゆくもどかしさ。いつか忘れているかもしれないような決意。
私の周りで私を支えてくれた貴方。手はつなげないかもしれないけど、遠くから見守っている。
すべては皆、私達自身から始まる。そう信じている。
madoca