川村記念美術館は、1990年5月に千葉県佐倉市に開館した私立美術館です。大日本インキ化学工業株式会社が運営するこの美術館のコレクションは、その質の高さにおいて内外から高い評価を得ています。
17世紀オランダを代表する画家レンブラントに始まり、フランス印象派のモネ、ルノワールからマティスやピカソ、エコール・ド・パリのキスリングへと近代美術の流れをたどることのできる名品の数々は、多くの美術愛好家を魅了してきました。また、前衛美術の体系的な収集も有名で、ロシア抽象絵画のパイオニア、マレーヴィッチやカンディンスキー、シュルレアリスムの旗手エルンストやマグリット、戦後アメリカ現代美術を牽引したポロックやウォーホル、ステラにいたる作品群は、日本において欧米のモダン・アートを紹介するのに最適なコレクションのひとつといえるでしょう。
本展は、川村記念美術館の大規模改築のための休館に合わせて計画されたもので、川村コレクションを一堂に展示する、関西では最初で最後の機会です。印象派からアメリカの現代美術までを代表する巨匠たちの作品のほか、レンブラントの肖像画や日本の巨匠、等伯、光琳、大観らの屏風などを加え約65点を紹介します。ぜひお見逃しなく。