藤本由紀夫は1950年名古屋市生まれ。1975年大阪芸術大学音楽科卒業。1970年代からエレクトロニクスを利用したパフォーマンスやインスタレーションを行い、1980年代半ばからオルゴールを使ったサウンド・オブジェの制作を始めました。見ること、聞くことに対する哲学的な問いかけを含んだ作品は高く評価され、2001年、2007年のヴェネツィア・ブエンナーレ相次いで出品するなど、国際的な活躍を続けています。
また西宮市大谷記念美術館では、1997年から2006年まで、「美術館の遠足」と題した1年に1日だけの展覧会を開催。美術館の空間を活かした展示とユーモアにあふれた作品は、この10年間、多くの人々に親しまれてきました。
本展では、初期作品から近作まで藤本由紀夫の代表作約60点を展示することにより、観客を非日常的な体験へと誘う[哲学的玩具]の世界を紹介します。