江戸時代中期、臨済禅の中興を成しとげ、禅を広めた白隠慧鶴(はくいんえかく[1685~1767])は多くの書画を遺しています。それらは禅の教えに基づいたものでありながら、当時の民衆に請われて描き与えたものだけに、肩肘の張らないユーモアに溢れた作品になっています。本展覧会は、そうした白隠の描いた様々なテーマを紹介しながら、白隠画の魅力を探るものです。
尚、この展覧会の会期中、早稲田大学會津八一(あいづやいち)記念博物館では、「永青文庫所蔵 白隠画の逸品」(会期:5月7日~6月2日)を開催。永青文庫から「大燈国師像」(だいとうこくしぞう)「出山釈迦像」(しゅさんしゃかぞう)「蓮池観音図」(れんちかんのんず)など、白隠晩年の力のこもった作品14件を出品します。
二会場を巡り、白隠画を存分に楽しんでいただければ幸いです。
出品予定作品
白隠慧鶴筆 自画像 宝暦9年(1759)
白隠慧鶴筆 布袋携童図
白隠慧鶴筆 白澤図
白隠慧鶴筆 死字法語 明和2年(1765)
白隠慧鶴筆 寿字 明和4年(1767)
白隠慧鶴筆 達磨図
白隠慧鶴筆 瓢胎観音図
白隠慧鶴筆 拝牛の奴図
展示点数約50点。
会期中展示替を行います。