高島菊次郎氏(1875-1969)は、日本の製紙業界に大きな貢献を残すかたわら、中国の文化に高い関心を示し、大いなる熱意をもって中国の書画を蒐集されました。東洋館に寄贈された300余件のコレクションは、常に東洋館の陳列を支え、今なお多くの愛好家・研究者の渇を癒し、貴重な資料を提供しています。
高島コレクションの碑帖類は、45件を数えます。その数は決して多くはありませんが、中国書法史上の名品と賞賛されるものが少なくありません。今回の展示総数34点、宋拓の醸し出す玄妙な墨調と、金石の気を存分にお楽しみください。
本展覧会は、「拓本の世界-3館所蔵善本碑帖展」として、国内でも有数の拓本コレクションを所蔵する、東京国立博物館、三井記念美術館、台東区立書道博物館の連携企画です。
東京国立博物館は高島菊次郎コレクション、三井記念美術館は三井高堅コレクション、台東区立書道博物館は中村不折コレクションを展示します。いずれも国内屈指の拓本コレクションであり、3館あわせると国内優品の大多数をカバーすることになります。この3館を巡ることで、個々の館の収蔵品の特質が明らかになるとともに、単館では見つくせない大拓本展を鑑賞いただけます。
三井記念美術館
「中国5千年 漢字の姿[フォルム]三井聴氷閣拓本名帖の全貌
2007年4月21日[土]~7月1日[日]
10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(4/30[月]は開館、翌日休館)
http://www.mitsui-museum.jp/
台東区立書道博物館
「中村不折碑帖コレクション」
2007年4月28日[土]~7月1日[日]
9:30~16:30(入館は16:00まで)
休館日:月曜日(4/30[月]は開館、翌日休館)
http://www.taitocity.net/taito/shodou/