県下三大河川の一つ吉井川の流れを西に見下ろす瀬戸内市上寺山には、上寺山餘慶寺と豊原北島神社があります。ともに奈良時代の創建と伝えられる社寺で、平安時代から発展した神仏習合の姿を今なお残しています。
山内には、建造物はもちろん、文書・経典・絵画・彫刻など多くの文化財が伝えられていて、上寺山はまさに備前南部では有数の文化財の宝庫といえます。
この展覧会では、像高182㎝もある国指定重要文化財「木造 薬師如来坐像」など、参拝しても普段は見ることのできない数々の文化財を一堂に集め展示し、上寺山の歴史と文化財を広く紹介するとともに、今日まで永らく守られてきた文化財を、さらに未来へと引き継いでいくことの大切さを感じていただきたいと思います。