所蔵作品展の第二部として、現代のガラスを取り上げます。ガラスは、高温で熱すると液体状となり、吹きや型成形によって自由なフォルムを生み出すことができ、冷却し硬化させると表面に精巧な細工を施すことができる、相反する性質をあわせもった素材です。また、光を含んで微妙な色彩の変化を見せ、色ガラスを使えば多彩なイメージを描出することもできます。ガラスの持つこうした多面的な魅力は、とくに20世紀後半、世界中の多くのアーティストを魅了し、この分野に呼び込みました。その結果、ガラスを表現の素材として捉える個人作家の活動が興隆し、現代では多様な作品が生みだされています。
本展は、当館が所蔵するガラス作品の中から、約30点セレクションし、ガラス作品の魅力を3つのセクションで紹介します。