弁財天は、もともとインドの河の女神でしたが、その後さまざまな性格が付与され、学芸や財宝など、福徳の女神として信仰されるようになりました。日本では七福神の一つとして、現在でも篤く信仰されています。
神奈川県内では、江ノ島弁財天が著名であり、この他金沢文庫の近隣にも、鶴岡八幡宮の弁財天をはじめ、琵琶島弁財天や瀟湘夜雨弁財天など、いくつかの弁財天が知られています。また北条氏の三ツ鱗紋は、江ノ島弁財天に授かったものとする伝説もあります。
この展覧会では、さまざまな弁財天像や弁財天を描いた絵画、岩本院や称名寺に伝わった古文書などの関連資料を集め、弁財天の姿と利益を紹介します。
主要展示作品
重要文化財
仏説宇加神将十五童子獲得如意宝珠経 鎌倉時代(重要文化財)
別尊雑記 鎌倉時代(重要文化財)
諸尊図像 鎌倉時代(重要文化財)
江島縁起(真名本)江島神社 江戸時代(藤沢市文)
江島縁起絵巻 江島神社 江戸時代
相州得瑞島上之宮縁起 江島神社 江戸時代
江島縁起絵巻 個人像 室町時代(藤沢市文)
弁才天十五童子像 個人像 室町時代
金光明最勝王経 個人像 江戸時代
大黒天像 個人像 南北朝時代
瀟湘夜雨辨財天縁起 江戸時代
ほか約60点