明治の洋画家・浅井忠は、日本近代洋画の先駆者と呼ばれ、西洋画壇の育成に大きく貢献しました。高野コレクションは、実業家高野時次氏が収集した浅井作品73点で、氏のご遺志によりご遺族の方々から当館に一括寄贈されたものです。
今回は、このコレクションのうち、代表的な油彩画5件をご覧いただきます。そのなかで滞欧中に描かれた「婦人像」は、オーソドックスな油彩人物画として評価されています。これら油彩画の力作をまとめてみることのできるまたとない機会となります。また、当コレクションのほかに滞欧時の代表作「グレーのポプラ」と「グレーの秋」もあわせて展示しますので、浅井作品の魅力がより一層引き立つことになるでしょう。