さまざまなメディアが交差し結合する現代。そんなメディアに課せられた役割は、機能的な意味の運び手になること、豊穣な物語の語り部になることです。そうした役割の中で、装置としての映像の特性にいち早く着目しインターメディア的な表現を切り開いたアーティスト、松本俊夫。映画監督、実験映像作家、美術評論家として知られる松本の作品は、まさに現実とそのズレから起こるシュールレアリスティックな混沌であり、映像が物語る意味の眩暈(めまい)を作り出す装置と呼べるものです。
この展覧会では松本俊夫の足跡を辿るとともに、「眩暈の装置」というキーワードより現在の新鋭アーティスト達による作品を紹介します。
参加アーティスト:松本俊夫、安藤孝浩、池田朗子、伊東篤宏、中原昌也