山水画は、中国から伝播し、「胸中の理想郷を山水、樹、石、人物などをくみあわせて描く」風景表現のジャンルとして、長い伝統を持っていました。一方、明治に入り日本画家たちは、西洋絵画の影響を受けながらも、西洋の写実的風景画とは異なる日本独自の山水画を生み出して生きました。本展は、富岡鉄斎、横山大観、冨田溪仙、村上華岳、入江波光の近代日本画家たちが、自然とのかかわりの中で、「近代の山水」をどのように表現していったかを館蔵品約20点により概観いたします。
また、館蔵品約30点による「近代の洋画」展も併催致します。
〈近代の山水画〉
横山大観「遠寺晩鐘」 冨田溪仙*「嵐峡春宵図」「花の吉野山」
村上華岳「早春風景図」*「嵒峰秋晩」
入江波光「春景山水」「月夜山水」
〈近代の洋画〉
青木繁「婦人像」 小出楢重「鏡のある静物」
村山槐多「松の群」 須田国太郎「牛の居る風景」
鳥海青児「ベルリンの森」
*は後期出品作品
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