服部一郎コレクションより、ラウル・デュフィ作《セーヌ川・オワーズ川・マルヌ川》を中心に、デュフィの風景画を展示いたします。
1936年、ラウル・デュフィ(1877~1953)は、シャイヨー宮劇場喫茶室に、壁画の製作を依頼されますが、《セーヌ川・オワーズ川・マルヌ川》はその壁画制作のために描かれた習作の一つです。壁画は1938年に完成しますが、現在写真でしかその姿は確認することは出来ません。そこで、この度の展示では、シャイヨー宮壁画の写真資料と、当館の作品を比較し、製作背景に迫るとともに、本作品に描かれている、デュフィの生まれ故郷であるノルマンディーやパリの風景、名所をパネルにて丁寧に解説いたします。
デュフィの描いた、透明感高く、光きらめく世界をどうぞご覧ください。