このたび、山口蓬春記念館では春季特別展「山口蓬春をめぐるゆかりの作家たち-日展をささえた清澄な美の世界-」を開催いたします。
昭和25年に日本芸術院会員に任命された蓬春は、日展日本画部の指導者のひとりとして大きな存在となっていました。蓬春はその師である松岡映丘のように画塾をつくることはありませんでしたが、かれのもとには若い画家たちが集まり、蓬春一門のグループが形成され始めていました。蓬春はこれらの後進の画家たちに対して強い指導力を発揮し、戦後の日本画壇をリードしたのです。
本展では、蓬春が主唱した新日本画の創造の精神を受け継いで日展をささえてきたゆかりの作家たちの作品を集め、戦後の日本画壇にもたらした新しい潮流と清澄な美を顕現します。