ベルギーの首都ブリュッセルから西約50キロに位置し、今なお中世の面影が色濃く残る町ゲント。この町にあるゲント美術館は、1798年に設立されたベルギーで最も古い歴史をもつ美術館のひとつで、15世紀以降のフランドル美術を中心に豊かなコレクションを築きあげてきました。
この展覧会は、ゲント美術館の所蔵するフランス、イギリス、オランダ、ドイツなどの画家とベルギーの画家、彫刻家の作品125点によって、19世紀から20世紀にかけての美術の流れをたどるものです。新古典主義のダヴィッドに始まる展示は、バルビゾン派のミレーやコロー、写実主義のドーミエ、印象派や新印象派、そしてベルギーで花開いた象徴主義、20世紀では表現主義のココシュカやキルヒナーからシュルレアリスムへと至ります。これまで日本では、ベルギーの画家としては、象徴主義のクノップフや、スピリアールト、アンソール、そしてシュルレアリスムのマグリット、デルヴォーなどがよく知られてきましたが、今回はなじみの少ない画家も加えて、より広い視点からベルギーが育んできた魅力あふれる独自の美術を紹介します。
○展示内容 80作家
○油彩画90点、水彩素描21点、版画11点、彫刻3点 計125点